# アメリカ # 国際

米イラン対立で「第三次世界大戦」は本当にもうないといえる…のか?

最大リスクはトランプの「ラフな判断」
村上 和巳 プロフィール

大山鳴動して鼠一匹の「米イラン緊張」

爆殺後、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は明確に報復を宣言。またイランのタフト・ラバンチ国連大使も米CNNのインタビューで「我々は目を閉じていられない。間違いなく報復する。厳しい報復だ」と語った。

photo by GettyImages

実際、ソレイマニ氏の遺体が同氏の故郷イランのケルマンに埋葬された服喪明けの1月8日未明、イランは自国領内からイラクの領内で米軍が駐留する2つの基地に合計10発以上のミサイルを撃ち込んだ。

日本でも報道各社が速報で報じ、アメリカの対応が注目されたが、攻撃から半日以上経て発表した声明でトランプ大統領は、攻撃による死者がいなかったことを強調するとともに「我々は軍事力を使いたくない」と明言。

その一方で従来から核兵器開発が噂されるイランに対して、その保有は絶対認めないとして経済制裁を強化すると述べた。

 

イランも攻撃直後にジャバド・ザリフ外相が自らのTwitterで「我々は事態のエスカレーションや戦争を追及はしていないが、我々に対するいかなる攻撃にも防衛措置をとるだろう」とツイート。また、攻撃直後にイランの国営放送は今回の攻撃で少なくとも80人が死亡したと報道した。

また、最高指導者のハメネイ師は1月17日に8年ぶりとなる金曜礼拝での演説で今回の攻撃について触れ、「アメリカの顔に平手打ちを食らわせた」と述べるとともに、アメリカと対話はせずに、制裁強化にも決して屈しないと強調した。

いずれにせよソレイマニ氏爆殺とその後のミサイル攻撃以降は、互いに舌戦ばかり。とりわけイランは言葉は激しさの割に次なる強硬策には打って出ず、結果として周辺国でのイランの軍事プレゼンス強化の立役者だったソレイマニ氏を失った「やられ損」となっている。