# アメリカ # 国際

米イラン対立で「第三次世界大戦」は本当にもうないといえる…のか?

最大リスクはトランプの「ラフな判断」
村上 和巳 プロフィール

イランの対外破壊活動の「頭目」

革命防衛隊の中で、前述のようなイラン国外での特殊作戦に従事しているのが「コッズ部隊」であり、この司令官がまさにアメリカが爆殺したソレイマニ氏である。

photo by GettyImages

ソレイマニ氏の実績としてまず上げられるのは、レバノン国内のシーア派武装組織ヒズボラの育成である。

現在レバノンの議会に議席も有しているヒズボラだが、そもそもが反欧米、反イスラエルを掲げる武装組織で、1980年代には欧米人や欧米関係施設への爆弾テロ、誘拐、暗殺などを実行。現在までに散発的にレバノン国内からイスラエル領内への攻撃を行っている。

もう一つが2011年以降続いているシリア内戦への介入である。

 

シリア内戦では、世襲体制のアサド政権に対抗する反政府武装勢力が一時は国土の約7割を占拠。また、この状況や隣国イラクでの政治的迷走に乗じてイスラム教スンニ派の過激派「イスラム国(IS)」がシリア北部からイラク北部を支配下に置いて国家樹立を宣言した。

イランはアサド政権とともにヒズボラを支援する友好関係にあり、この危機に際してソレイマニ氏がレバノンのヒズボラや周辺国から集めた民兵を率いてシリア入り。これら部隊を率いてアサド政権側の国軍などとともに軍事作戦を実施した。

この時はISや反政府勢力側の武装要員への攻撃のみならず、反政府勢力支配下の都市包囲による一般住民への飢餓作戦などにも関与した。

さらに今回、ソレイマニ氏がイラクのバグダッド国際空港からの移動中に爆殺されたことからも分かるようにイラクでの工作活動も行っていた。