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裁判官が「刑事より民事のほうがダントツに面白い」と断言する理由

じつは玄人好みの「面白さ」がある
高橋 隆一 プロフィール

刑事より民事の方が将来、役に立つ?

一般の裁判官は民事も刑事も担当します。

転勤はだいたい3年か4年ごとで、地方に行くと4年、東京や横浜、千葉、埼玉などの首都圏や大阪などの大都市は3年の任期となります。

 

裁判官の身分は、法的には非常に厚く保護されていて、裁判所法にもその意思に反して、免官、転官、転所、職務の停止をされることはない(裁判所法第48条参照)とされています。

転勤を拒否することは法的な身分保障により可能です。数は少ないけれど障害者がいるなどの家庭の事情で転勤を拒否する裁判官もいます。

しかし、8割くらいの裁判官は東京や大阪に希望を出すので希望通りにすると地方への転勤者がいなくなってしまいます。

結局、物分かりの良い裁判官の多くはこの辺の事情を察してか、最高裁人事局の転勤先の指示は受け入れているというのが実情です。

東京や横浜などの大きな裁判所では民事でも刑事でも、扱う事件の種類によって細かく部署が分かれていますが、地方の裁判所だと民事・刑事はもちろんのこと家事や少年事件など、ありとあらゆることを担当することになります。

しかしこの経験が、後から生きてくる場合があるのです。特に民事を多数経験しておくと非常に役に立ちます。

いつ、何の役に立つのか?

裁判官を辞めた後「弁護士になったとき」です。

もっとも、最近では司法試験の合格者を増やした結果、弁護士を依頼する事件が減り、弁護士よりも公証人を希望する人が増えています。

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「やめ判」「やめ検」という言葉をご存じでしょうか。

それぞれ「裁判官をやめて弁護士になった人」「検事をやめて弁護士になった人」を指す言葉です。

刑事事件については「やめ検」の方が強く、独占されがちです。それなら「やめ判」 は民事事件で行こうというわけです。

ちなみに裁判官の定年は65歳、検事はそれより2年早く63歳とされています。