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新型肺炎の裏で…「薬の効かないウイルスと細菌」が増え続けている

人類の死因1位は「感染症」になる

日本でも8人目の感染が確認され、今後さらなる感染の拡大が懸念されている新型コロナウイルスによる肺炎。早速ワクチン開発がはじまり、治療に関しては、HIV治療薬が有効である可能性が示唆されている。

新型肺炎の予防法として現在、次のような対応が推奨されている(首相官邸HPより)。様々な情報が飛び交っているが、基本的には以下を参考にしてほしい。

1. 頻回の手洗い(正しいやり方で)
2. マスクの正しい着用(鼻からあごまで覆う)
3. 咳エチケット(くしゃみや咳をするときは、他の人からなるべく離れ、マスクがないときは口をティッシュでおおい、終わったらティッシュは捨てる。ティッシュもないときは袖や服の内側で覆う)
4. 人混みへの外出は控える
5. 十分な睡眠と栄養
6. 室内は乾燥しすぎないよう、適度な湿度(50-60%)に保つ

さて、そんななか、昨年末に猛威を奮ったインフルエンザも例年通りであれば、これからが流行のピークに達する時期である。

 

新薬「ゾフルーザ」にも耐性ウイルス

抗インフルエンザ薬にもいくつかの種類があるが、昨シーズン話題になったのが新薬であるゾフルーザ(一般名バロキサビルマルボキシル)。ゾフルーザの症状改善効果は、従来使用されてきたタミフル(オセルタミビル)とほぼ同様であり、内服が1回ですむなどの簡便性から、2018年度は多く処方され、タミフルやイナビルなど既存の抗インフルエンザ薬を上回るシェアを誇り、263億円売り上げた※1

【資料1】平成30年度インフルエンザ薬供給量(厚生労働省の資料をもとに筆者が作成)

しかし、発売直後から耐性菌が話題になってきた。2019年11月、東大のチームは、ゾフルーザを投与された患者からゾフルーザ耐性ウイルスを検出したと発表した※2。この研究によると、特に15歳以下の小児の3割程に耐性ウイルスが検出されている。また、耐性菌の出現は2018年に発表された論文では、12〜64歳の健常者のインフルエンザ感染について10%程度の耐性化が予測されており※3、ゾフルーザの採用を見合わせる施設もあった※4

なお今シーズンにおいては、新たなゾフルーザ耐性ウイルスの出現はまだ報告されていない※5