病院のなかに警察が?

大病院にもなると、1日3000人の外来患者、1000人の入院患者、1500人の医療スタッフ、お見舞いの家族、出入りの関係者などを含めると8000人もが出入りする。それはまるで“小さな社会”と言っていい。救急で運ばれる瀕死の患者、出産を迎える母子たち、難病に苦しむご高齢者、最期の時を迎える方々、また、医療従事者の悩みや葛藤……最前線の医療活動をめぐる人間のドラマがそこにある。

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コミック誌『BE・LOVE』で連載中の『H/P ホスピタルポリスの勤務日誌』(講談社刊)では、モンスターペイシェントや院内暴力、様々なトラブルから患者と医師を守るため、架空の国立大学病院に設けられた「院内警察隊」の活動が描かれている。

柔道日本一にもなった女性警察官が配属されたのはなんと「病院」!
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実際に院内で働く警察OBを取材

作者の杜野亜希さんは、連載をスタートするにあたり、実際に院内で働く警察OBに話を聞いて構想を深めていったという。その警察OBとは、警察官の花形である刑事課のデカ、それも捜査一課タタキ上げのAデカである。持ち前の勘と洞察、慈愛で多くの事件に直接関ったAが第2の人生に選んだのが大病院のデカであった。

とはいえ病院で働く、ということは捜査一課時代とは環境が異なってくる。医療現場に頻繁に顔を出しコミュニケーションを図り、クレームなどにも即座に対応する。医療スタッフの信頼を勝ち得なければ、キャリアを存分には発揮できない。また、患者に対しても完全に「お客様」として接するわけにはいかない。言い分に耳を傾け、謝るべきところは謝り、受け入れがたい要求には毅然とした態度で臨むことが求められる。