姓が違うと「家庭」はできないのか

実際に結婚生活をしてからわかったのは、「一生添いとげる」覚悟があってもなくても、相手の苗字になろうが、そうでなかろうが、パートナーとの生活には影響ないことだ。私自身は、25年間夫とは仲良くしてきて、離婚の危機に瀕したこともないし、個人的には国際結婚だからむずかしいと感じたこともない。
 
実感でいうなら、愛は、氏とも国籍とも関係ない
 
むしろ、この日本特有の強制的に同姓を選ばせるシステムは、多くの弊害を生んでいる。たとえばニューヨークに住む日本女性のある友人は、かつてアメリカに移住してから離婚をしたため、手続きやパスポートの書き換えの困難さを痛感したという。
 
そのため「同姓を強制されるかぎり二度と入籍したくない」と、二度目の結婚では、日本人の配偶者とはアメリカでは婚姻しているが、日本では入籍していない

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アメリカは同姓婚も合法化

ここでアメリカの婚姻制度について説明すると、婚姻のための要件は米国の州ごとに異なり、さらに州の中でも郡によって要件が異なる場合もある。
 
ニューヨーク州の例でいうと、まず当事者が管轄の事務局に出向き、結婚許可証(Marriage License)の申請を行う。申請する際には、パスポートや運転免許証など身分が証明できる書類を持参する。
 
結婚許可証はニューヨークでは24時間後に許可され、有効期限60日以内で結婚式を行う必要があり、期限を過ぎたら、再発行が必要となる。
 
なおニューヨーク州では2011年7月から、合衆国全体では2015年6月からすべての州で同性結婚を認める判決が可決されていて、異性婚と平等の権利を得ることができる。
 
挙式は教会などの宗教的な儀式でも市庁舎でも行え、式を執り行う人間(治安判事や聖職者など、ニューヨーク州の法律によって認可されている人)と証人が最低一人は必要となる。市役所であれば、式後に婚姻証明書(Marriage Certificate)が取得できる。

宗教的な式であれば、聖職者が「結婚許可書」にサインをして役所に送り、婚姻が登録され、後日「結婚証明書」が郵送されてくる。

2011年7月24日、NYで初めての同姓婚が行われた日には役所近くで同姓婚成立を喜ぶ姿が多く見られた Photo by Getty Images