2020年1月22日、国会質問で国民民主党の玉木雄一郎代表が「選択式夫婦別姓」導入を求めて代表質問に立った際、自民党席から女性の声で「それなら結婚しなくていい」とヤジが飛んだ。このヤジを言ったのが杉田水脈議員ではないかと報じられているが、杉田議員は1月24日現在取材には一切答えておらず、否定も肯定もしていない。

日本では、結婚すると夫婦が同姓を名乗るよう法律で義務づけている国は「現在把握している限りでは、我が国のほかには承知していない」という答弁が閣議決定されている。つまり、夫婦別姓の「選択肢がない」のは、日本の結婚制度くらいなのだ。

では、「選択制」だと「家族の団結力」は生まれないのだろうか。アメリカに住み、自身は「日本でも」夫婦別姓婚をしている黒部エリさんに、2018年11月に寄稿いただいた原稿を再編集の上、お届けする。

外国籍の相手とは日本も「夫婦別姓」可能

じつは私自身は、「日本で」夫婦別姓婚を選択できている。なぜなら夫がアメリカ人という外国籍の人間だからだ。
 
結婚する時には、すでに社会人として銀行口座やクレジットカードや不動産を持っていたので、これをすべて書き換えるのはたいへんで避けたい、できれば別姓でいたいと考えた。そして日本の戸籍法では、相手が外国人であり、日本に帰化していない限り、それが可能なのである。
 
外国籍の配偶者がいる場合は、ひとり戸籍という形になって、そこに配偶者名を書き添えるだけで済む。日本人同士であれば、必ずどちらかの姓に統一しなくてはいけないのに、なぜか外国籍のパートナーと結婚するほうが便利にできているのだ。

Photo by iStock

ちなみにアメリカに「戸籍」というものは存在しない。戸籍制度があるのは、世界でも日本、韓国、台湾などくらいで、世界には戸籍が存在しない国が多いのだが、それでも「ファミリー」は確実に存在している
 
アメリカにおいても、私は夫婦別姓を選んでいる。私は夫の姓をネイティブと同じには発音できないし、自分の文化的背景は日本人なのだから、慣れ親しんだ苗字がいいと思ったからだ。同姓を強要されることもないので、相手に自分の姓を名乗らせるという選択もしないで済んだ。