アシックス『メタレーサー』のプロトタイプ(試作品)を履いたトヨタ自動車・大石港与がニューイヤー駅伝の最長4区を区間4位と好走。先頭争いを制し、トップでタスキをつないだ。一定の成果を残した『メタレーサー』は今年春の発売を予定している。
ミズノも今夏の新製品発売を目指して、同社のサイトに「本気の反撃」という予告ページを開設。ナイキが猛威を振るった箱根駅伝でも異彩を放った。
区間賞を獲得した選手10人のうち9人がナイキの厚底シューズを履いていたが、最終10区で区間賞を奪った創価大・嶋津雄大は、メーカーのロゴも入っていない真っ白なシューズを着用。それがミズノのプロトタイプだったのだ。ミズノは箱根駅伝の協賛企業。文字通り一矢を報いたかたちだ。
嶋津は区間賞だけでなく、従来の区間記録を19秒も更新。2人を抜き去り、創価大に初めてシード権をもたらした。
筆者は嶋津の区間賞&区間新を全く予想していなかった。嶋津もナイキの厚底シューズを試しているが、「合わなかった」と今回はミズノのシューズを着用。その威力を最大限に生かした快走だったといえるだろう。
同シューズは短距離用スパイクの技術を応用。靴底のクッション部分に独自開発の硬いプレート(カーボンファイバーではない)を挟んだ構造で、高い反発力と推進力を得られるという。ナイキの厚底シューズに近い構造だ。しかし、ソールの厚さは一般的なシューズに近く、今年夏頃の発売を予定しているという。