ゴーンvs.警視庁捜査一課、正月返上「決死の攻防」のすべて

知られざる大捜査の内幕を明かす
週刊現代 プロフィール

三が日でシャッターを降ろしている店舗も多い。世間の人々が正月気分を楽しんでいるなか、捜査員らは地道な交渉を重ねて、防犯カメラの映像を集めていった。

大木さんのマンションの防犯カメラ映像を分析すると、ゴーン氏が住宅街から大通りの麻布通りに出て、坂を下っていったことがわかった。

イメージ写真(Photo by iStock)

坂を下ると200mほどで、一つ目の信号がある。ここで捜査員らは二手に分かれた。まっすぐ大通りを進む組と、信号を渡って脇道に逸れる組で、それぞれ防犯カメラの映像を収集した。

ゴーンが消えた!?

ゴーン氏の姿を捕捉したのは脇道に逸れた組だった。12月29日午後2時48分ごろの映像に、ファミリーレストラン前を横切るゴーン氏の姿があったのだ。まっすぐ前を向き、躊躇なく大股で歩むゴーン氏の映像を見て、捜査員らは、これが計画的な犯行であると察した。

ゴーン氏が脇道をまっすぐ歩いていったことから、そのまま大通りのけやき坂通りに突き当たったと推測できる。

 

次に捜査員がゴーン氏の姿を捉えたのは、テレビ朝日の駐車場出口付近に設置されたカメラの映像だ。ゴーン氏が、けやき坂通りのゆるやかな坂道を迷いのない様子で上っていく。麻布十番駅から六本木ヒルズへといたる通りは、普段は多くの人が行き交う。しかし、世間は年末年始の休暇中。人通りはまばらだ。

その後、ゴーン氏は制限住居から約800m離れた六本木のホテル、グランドハイアット東京の防犯カメラに、その姿を捉えられている。

捜査員は逃亡を手引きした米陸軍特殊部隊グリーンベレーの元隊員マイケル・テイラー氏と、米セキュリティー関連会社に勤めていたジョージ・ザイエク氏の2名の姿も防犯カメラで確認した。