このほかにも、仲間に嫉妬したり、自信をなくした選手たちの、心にグサッと刺さる言葉がいたるところにある。なきぼくろはこう話す。
「野球をしている仲間でも、試合に出してもらえなくなって腐って、ケガをするやつも多かった。人の悪口や愚痴を言っている人で、野球がうまくなった選手はいないでしょう。腐ることはカッコ悪い、これだけははっきり言えます。軽い言葉かもしれませんが、絶対にそうです」
愚痴や悪口と同様に、「不平不満も泣き言も何も生まない」となきぼくろは考えている。
「自分の弱さに気づいているのに、そこに絆創膏貼ってごまかしているように思えるんです。愚痴や悪口、不平不満も、自分を守るためのものですよね。そんなもん、貼ってみてもしゃあない」
不平不満をこぼす時間があれば、もっと違う何かができるはず。「腐るか、肥やしにするかは本人次第」なのだ。