新婚のノロケと現実

海外在住者が嫌われやすい大きな理由のひとつは、海外移住ハイで「日本ダメ! 海外最高!」と大騒ぎする人が目に付くからだろう。でもそういう人だって、数年住んで現実を知れば、すぐに目が覚める(恥ずかしながらわたしもそうだった)。新婚の人のノロケ同じようなものだから、生暖かく見守ってあげてほしい。

「自分の情報が正しくて他人の情報はまちがっている!」とほかの海外在住者にマウントをとる人は、その国の多様さに気づけていないだけ。ちょっと海外に住んだだけで「世界」を知った気になるのは、ただの思い上がり。

たいていの人は、居住国についてまだまだ知らないことがたくさんあることを自覚しているし、その国の問題もある程度理解しているし、「海外在住」が特別なことではなくただの選択であることを知っている。

だからまぁ、みんなで仲良く……とまではいかなくとも、「海外在住者アレルギー」の人が減ってくれたらなぁ、と思う。

まぁ、「ドイツには残業はありません!」「大学の学費は無料でだれでも入学試験なしで入れます!」というような、現実を無視して過度に美化した海外情報を広める出羽守には、正直腹が立つけれど。

人はそれぞれ違うバックグラウンドを持っている。そのバックグラウンドでマウンティングしようとする人もいるだろうけれど、海外在住の人がよりマウンティングだととらえられやすい状況にあるのかもしれない。情報交換して、いいなと思ったところは取り入れればいい。違うなと思ったらそうなんだと聞き流せばいい。それでいいのではないだろうか Photo by iStock