22歳のときにドイツに移住、そこで就職の壁にぶち当たりながらも、現在ドイツ人のパートナーと結婚し、暮らしている雨宮紫苑さん。海外に暮らして見えてきたことなどを寄稿いただいている雨宮さんだが、「ドイツはこうで」と言うと、「海外に住んでるくせに日本のことに口を出すな」などと叩かれることが多いという。でもそれは、ちょっとして「受け取り方の違い」でよい知識になるのではないだろうか――。

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「海外から口を出すな」

前回わたしは、「海外在住者は誤解されがちだけど実はこういう事情があってね……」という弁明を、言語に絞って書かせていただいた。今回はその続編として、嫌われがちな出羽守について書きたいと思う。

出羽守とは、「でわのかみ」と読み、「海外では」「ドイツでは」というように、なにかにつけ海外を引き合いに出す人を揶揄するときに使う言葉だ。

日本語で現地情報を発信している海外在住者のほとんどが、「出羽守」と批判されたことがあるだろう。わたし自身、なんどもそういうコメントをいただいた。「海外を引き合いに出して日本を語る」という行為は、とにかく反感を買いやすいのだ。

叩かれる理由としては、「日本は日本」「海外に住んでるくせに日本のことに口を出すな」「海外がそうだからなに?」「海外在住自慢か」とかまぁ、こんな感じだろう。

でも「海外では」と引き合いに出すのにはそれなりに理由があったりするので、今回はそれに関しての弁明をさせていただきたい。

雨宮さんがドイツに渡ったのは22歳のとき。ドイツが好きだからこそ渡ったのだが、そこからさまざまな苦難をへて、現在に至る Photo by iStock