Photo by 国立天文台

1年で1000個以上の星が誕生する「モンスター銀河」その正体は?

アルマ望遠鏡がとらえた激レア銀河
お待たせしました! 大好評アルマ望遠鏡シリーズ第2弾です!

今回のテーマは「モンスター銀河」。スケールの大きな銀河の中でも最大規模を誇る超巨大楕円銀河の成り立ちや進化過程を暴く鍵になると期待されています。

このほど、モンスター銀河の詳細な姿をアルマ望遠鏡がとらえることに成功しました! 写真をまじえつつ、くわしく解説していきます。

深宇宙にひそむ「モンスター銀河」!?

宇宙には無数の星があります。そして、たくさんの星が集まって銀河を形作っており、その数は2兆個ともいわれています。

 

この膨大な数の銀河をくわしく調べると、その形によっていくつかのタイプに分類できます。たとえば、私たちが住む天の川銀河は、1000億個以上の星から構成され、全体として平べったいうずまきの形をしています。このような銀河をうずまき銀河といいます。

すばる望遠鏡で撮影されたうずまき銀河M33

その他にも、丸い形の楕円銀河や、数十億個の星で構成される矮小(わいしょう)銀河など、その姿は多種多様です。

すばる望遠鏡で撮影された楕円銀河M87

このように銀河をタイプ分けしたとき、最も多くの星で構成されるのは楕円銀河です。楕円銀河の中でもとくに星の数が多いものを、巨大楕円銀河と呼びます。

銀河の「ヘビー級」ともいえる巨大楕円銀河はどのように誕生し、どのように進化してきたのでしょう?

これは、今まさに世界の天文学者たちが必死に取り組んでいる問いです。近年、その謎を解く鍵を握ると思われる銀河──約100億年前の宇宙にしか存在しない「モンスター銀河」──の詳細な姿がアルマ望遠鏡によりとらえられてきました。最新の観測成果を交えて、モンスター銀河と巨大楕円銀河について解説します。

アルマ望遠鏡 Photo by 国立天文台

宇宙の「ベビーブーム期」

宇宙は138億年前にビッグバンと呼ばれる大爆発によって誕生しました。生まれた直後の宇宙空間にはガスが満ちていました。ビッグバンから数億年が経過すると、重力によってガスが集められ、周囲より密度の濃い領域ができはじめます。そして、その中で最初の星々が誕生したのです。

やがて、星が集まりはじめ、銀河へと成長しました。最初の星々の誕生から数億年後のできごとです。その後、単独で進化する銀河もあれば、集団でお互いに影響しあって成長していくものもあります。

ビッグバンからおよそ30億年後、つまり現在から100億年ほど前、宇宙は活気に満ちていました。宇宙の歴史における星形成のピーク時期、いわば宇宙の「ベビーブーム期」を迎えたのです。

サブミリ波で輝くモンスター銀河

銀河の中では、さまざまな質量を持った星が誕生します。