Photo by Gettyimages
# 自己啓発

村上春樹さん『ノルウェイの森』から学んだ「人生の味わい方」

これが私の「座右の銘」です
誰もが知りたい「幸せになる方法」。実業家から知識人、芸能人まで、3000人以上の著名人にインタビューしてきたブックライターで、著書『人生で一番大切なのに誰も教えてくれない幸せになる技術』を上梓した上阪徹氏は、「幸せの真実」を著名人たちから教わったという。そんな氏をかつて支えていたのが、村上春樹さんの『ノルウェイの森』だ。中でも影響を受けたという珠玉の一文を教えてくれた。

私を救ってくれた一冊がある

「周囲の成功がまぶしく見えてしまう」「それが自分を苦しめている」という人もいる。

Photo by iStock

羨ましい気持ち。自分もそうなりたい、という気持ち。どうして自分はうまくいかないのか、という気持ち……。

私自身、20代はそんな気持ちにいつも襲われていた。「どうしてダメなのか」「何がいけないのか」、自分を責めた。逃げたい気持ちにもなった。いつも焦っていた。

そこから救ってくれていたものがひとつあった。

20代の暗黒の時代、私がバイブルのように読んでいた1冊の本があるのだ。村上春樹さんの『ノルウェイの森』(講談社)である。私にとってはこの本は自己啓発本であり哲学書だった。

 

中でも『ノルウェイの森』に出てくるこの一節は、今でも私の座右の銘になっている。

「人生はビスケットの缶だと思えばいいのよ」

ヒロインが語るセリフである。小説の中での意味はさておき、私はこの言葉を勝手に解釈させてもらった。

ビスケットの缶には、いろんなビスケットが詰まっている。大きなビスケットや小さなビスケット。はたまた、おいしいビスケットやおいしくないビスケット。

もし、人生が今うまくいっていないなら、それは「おいしくないビスケットを食べている」ということなのである。すると、「後においしいビスケットが残る」のだ。