がん教育の授業で、親のがん検診の受診率が上がった!

「もうひとつ嬉しい副次効果がありました。私たちがん経験者の話を聞くことで、子どもが家に帰ってから父母や祖父母に“がん検診を受けて”と勧めてくれたのです」と栗原さんは話します。

熊谷市は、国の推奨する5大がん検診の受診率がいずれも、がん教育実施年度から5~7%アップしています。これは全国初の画期的な報告です。がん教育の主たる目的に加え、世界的に低い日本のがん検診受診率アップにも貢献しています。

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また、現在、働くがん患者は、全国36万5千人と言われ、そのうち3人に1人は、勤務先に「自分はがん」だと言えない現実があります。離職をよぎなくされたり、収入減に繋がったりという例も少なくありません。なかには治療を諦めてしまう人が約10%いるというデータもあります。

栗原さんは続けます。

「がんと就労は大きな問題です。子どもたちに、そんなサバイバー差別をどう考えますか? と問いかけています。時間をかけて自身で答えを見出してほしい。がん治療と仕事が両立できる社会を目指し、子どもたちが考えるきっかけにしてくれたらと思っています」