全国の学校で行われている「がん教育」の実情は…

2017年から「がん教育」が全国の小・中・高等学校ほかで行われ始めているのをご存じでしょうか? その実施状況が文部科学省から発表になっています。

がん教育開始のきっかけは、2016年12月「がん対策基本法」が改正されたことから。文部科学省はそれを受け、「国は全国での実施状況を把握し、地域の実情に応じて外部講師の活用体制を整備し、がん教育の充実に努める」として、全国各地でさまざまながん教育が始動しています。

photo by iStock

文部科学省が2017年度、全国がん教育の実施状況の調査結果発表では、実施した学校は56.8%(2万1242校)。そのうち小学校は52.2%(1万768校)、中学校は64.9%(7197校)、高等学校は58.1%(3277校)でした。実施方法は、各自治体に任され、体育・保健体育の授業内で行っているのが92.8%と圧倒的多数です。

外部講師を活用した学校は、12.6%に留まり、外部講師にがん経験者を選んだのは21%。ほかは医療職などが実施しています。

また、体験者の身近な声を聴く授業は、まだ進んでいないのが現状です。

参考資料/平成28年がん対策基本法改正後、平成29年度のがん教育実施状況を全国の国公私立の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校を調査。回答総数3万7375校。令和元年5月、文部科学省データより

このがん教育については、「がんを正しく知ってもらうために、教育現場で行うことは重要」「がんという病気を理解することで、社会全体の認識も変わる」という声もある一方で、「子どもにがん教育? その内容はどんなもの?」「誰がどのように行っているの?」「差別につながるのでは?」など、さまざまな不安、疑問の声が聞こえてきます。