保阪正康「人生最高の10冊」は?近代国家の発展の裏を描いた作品たち

犠牲になった名もなき人たち
保阪 正康 プロフィール

第4位『日本の下層社会
横山源之助著 岩波文庫 1020円
「同時代における庶民の貧しさを知る意味では、『日本残酷物語』も併せて読みたい」

第5位『忘れられた日本人
宮本常一著 岩波文庫 800円
「特に印象に残っているのは、盲目の老人が自身の女性遍歴を振り返るエピソードです」

第6位『湛山回想
石橋湛山著 岩波文庫 1130円
「言論人として、生涯ぶれない軸を持ち続けた湛山の姿勢を本書から実感できます」

 

第7位『政の心
前尾繁三郎著 毎日新聞社 入手は古書のみ
「かつて前尾さんのような政治家がいたことは、日本の歴史にとっても大きな誇りです」

第8位『いやな感じ
高見順著 共和国 2700円
「あるアナーキストの姿から、昭和初期の日本が持っていた“狂気”があぶり出されます」

第9位『罪と罰』(上・下巻)
ドストエフスキー著 米川正夫訳 角川文庫 上680円、下667円
「主人公の犯した罪に、私なりの応答が出せるまでにはかなりの時間を要しました」

第10位『人間の記録22 徳富蘇峰 蘇峰自伝
徳富蘇峰著 日本図書センター 入手は古書のみ
「明治から昭和を生きた蘇峰が、時代の波にどう翻弄されたかが正直に書かれています」

『週刊現代』2020年1月25日号より