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# 経営

日本企業が忘れている「フォードが給料を2倍にした理由」をご存知か

人材こそが最も重要な資産

終身雇用はエクセレント・カンパニーの条件

11月20日公開の「日本企業はバカか…! いまこそ『終身雇用』が大切である決定的理由」で述べた様に、エクセレント・カンパニーであろうとするのなら、終身雇用は維持すべきである。

もちろん、2018年1月25日の記事「バフェットが実践する『実力主義の終身雇用』こそが企業を再生する」で明らかにしたとおり、「終身雇用は堅持すべきだが、『年功序列』は排除すべき」である。この2つをまるでセットでもあるかのように扱うから、経団連の中西宏明会長(日立製作所会長でもある)や、トヨタ自動車の豊田章男社長から「終身雇用に後ろ向き」な発言が出てくるのだ。

 

1月12日の記事「『経営者として三流、犯罪者なら一流』のゴーンは日本に何を残したか」で、いわゆるゴーン事件について述べたが、このような事件がなくても、5月15日の記事「国策自動車会社であるルノーも日産も、結局、生き残れはしないだろう」にて解説した通り、従業員のリストラ以外に取り立てて才能がない「首切り屋ゴーン」の末路はわかっていたとも言える。

そして「首切り屋」が去った後の企業がどのようになるのかも、見事に実証してくれた……。

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さらに、8月6日の記事「従業員の不信を引きずったパナソニックに復活はあるのか?」で取り上げたパナソニックは、いわゆる「中村改革」の惨劇から立ち直れず、状況はますます悪化しているように思える。まさに「幸之助の会社はリストラで疲弊した」状態だ。

資本と機械・設備を準備して、低賃金の使い捨て労働者を次々と雇用していけば企業がなり立った時代は、とっくに終わった(次に述べるフォードのケースが示すように、それが成り立ったと思うことさえ幻想かも知れないが……)。

現在はピーター・F・ドラッカーが述べる「知識社会」である。機械・工場、店舗設備などが産業の主役から滑り落ちつつあり、個々の従業員が持つ「知識」が現代の生産財である。