高橋選手と村元選手の「ダンスデビュー」

休憩の後、第二部の最初が「もう一つのハイライト」と高橋選手が語っていた、彼らのダンスデビューの演目だ。ソチオリンピックの金メダリストのメリル・デイヴィスとチャーリー・ホワイト、トリノ・オリンピックの銀メダリスト、タニス・ベルビンとベン・アゴストという2つのアイスダンスのカリスマカップルたちと、初となる高橋選手と村元選手のダンスの共演である。

ショーに出演した選手たちの集合写真「ミーシャ・ジャー公式インスタグラム@mishage8」よ 

「美女と野獣」の曲にのせて、村元選手が赤いバラをもって登場、2組のカップルと共にしばし踊っている中に、遅れて高橋選手が登場。メリルさんとタニスさんの二人が、高橋選手の姿勢や身だしなみなどを正し、「いってらっしゃい」と、村元さんとのダンスに送り出すというほほえましい振り付けである。高橋選手と村元選手の初のダンスはわずかな時間だったが、とても初々しい煌きがあった、さっきまでキレッキレの不死鳥を演じていた人とは思えない。

高橋選手と村元選手は、このショーのリハーサルで初めて本格的に組んで踊ったと、ショーの翌日の囲み取材で明かしたが、ゼロ地点のこの時期ならではの演技は、とても貴重だ。「たとえ息があってなくても、組んだ本当に最初を見ていただいたのは、よかったと思う。ここからの成長ぶりを楽しみにしていただきたい」と同じく翌日に話していた高橋選手だが、その言葉に気負いはなく、自然体の覚悟や強さが感じられた。実際、村元さんが「日に日にお互いのタイミングがあってきた」というように、公演ごとに進化していった気がする。

このプログラム自体、「高橋選手のアイスダンス転向を、アイスダンスのカリスマたちが温かく歓迎するもの」だった。リハ―サルの時から、それぞれが高橋選手に体の使い方をアドバイスしてくれていたと聞く。また、彼らは自分たちの演目で、ショーだというのに、難しいリフトなどを見せてくれた。それも高橋選手たちへのギフトだったのかもしれない。

集合写真でおどける選手たち。みなが祝福しているように見える「ミーシャ・ジー公式インスタグラム @mishage8」より