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強気だった北朝鮮・金正恩が「ソレイマニ殺害」を見て考えていること

大見得を切ったのに…

攻撃は「トランプの気まぐれ」なのか

米国とイランの衝突の内幕が、次第に明らかになってきた。最大のポイントは、イランのソレイマニ司令官に対する米国の攻撃は、もっと大掛かりな攻撃の一部にすぎなかった、という点である。それから、北朝鮮への影響だ。

まず、司令官攻撃はトランプ大統領の独断だったのか。

 

米紙ニューヨーク・タイムズは1月4日、イラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害した1月3日の攻撃は、大統領に提示された攻撃オプションの中で「もっとも極端な選択肢だった」と報じた。(https://www.nytimes.com/2020/01/04/us/politics/trump-suleimani.html)。そのうえで「国防総省の高官たちは、その選択に驚愕した」と書いた。

しかも、大統領は12月28日の時点で、司令官攻撃をいったん断念していながら「バグダッドの米大使館が襲撃された様子をテレビで見て、攻撃にゴーサインを出した」という。ここから、大統領は「司令官を殺害したら、その後はどうなるか」十分な検討もないまま、衝動的に攻撃を決断したような印象が広がった。

そんな側面はたしかに、あっただろう。だからといって「攻撃は大統領の独断だった」とは言えない。

なぜなら、たとえば、超強硬派で知られたボルトン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は攻撃成功後、ツイッターで「ソレイマニ除去に関わった、すべての人におめでとう。長くかかったが、これは世界中で展開されていたコッズ部隊の活動に決定的な打撃になった」という祝福のメッセージを送っている。

ボルトン前大統領補佐官(右、Photo by gettyimages)

これは、ボルトン氏を含めて強硬派の間では、ソレイマニ氏が長い間、米国の標的になっていた事情を物語っている。大統領が突然、司令官を狙ったわけではない。

ニューヨーク・タイムズはトランプ政権に批判的な立場なので、攻撃に驚愕した高官の様子を強調しているが、実は「黒幕の司令官を狙うべきだ」と考えていた当局者もいたはずだ。強硬派のペンス副大統領やポンペオ国務長官は、そうだったかもしれない。

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