元経済ヤクザが総括「ゴーン氏は、もはやマフィアを超えた」

逃亡は「新展開」ではなく「帰結」
猫組長(菅原潮) プロフィール
・2019年4月に15億円の保釈金を納めて保釈されて以降、24時間、保釈条件で指定された都内住宅や外出先を含めてゴーン氏が行動確認(見張りや尾行)されるようになる(行動確認は日産側によるものだが、この時点でゴーン氏側は誰かを把握していない)

・ゴーン氏が、アメリカ陸軍特殊部隊「グリーン・ベレー」の元隊員でPMC(民間警備会社)運営するマイケル・テイラー氏と接触する

・テイラー氏を中心に、多国籍で構成される最大25名のスタッフが日本中の空港など国外脱出ルートを調査。関西空港に巨大なセキュリティーホールを発見する

・9月23日、ゴーン氏が100万ドル(約1億700万円)、日産が1500万ドル(約16億円)の課徴金をSEC(アメリカ証券取引委員会)に支払うことで和解した。(SECはゴーン氏が有価証券取引書に虚偽記載をしたことでアメリカの投資家を欺いたことを認定していたことによる)

・12月8日、ゴーン氏による虚偽記載について、日本の証券取引等監視委員会が、日産に約24億円の課徴金支払いを命じるよう金融庁に勧告する方針を固めたと報じられる

・12月25日、ゴーン氏の弁護人である弘中惇一郎弁護士が、弁護団で調べた結果、行動確認が日産の依頼により警備会社によって行われていると説明。業者を軽犯罪法違反と探偵業法違反の罪で年内に刑事告訴すると表明する

・12月29日、日産側はゴーン氏への行動確認を一旦中止

・12月29日午後2時半ごろ、ゴーン氏は単独で東京都港区の住居を出発。六本木のホテルでテイラー氏ら2名と合流。3人で東海道新幹線を使って品川駅から新大阪駅に移動し、夜に関空近くのホテルに入る

・12月30日、テイラー氏らがドバイから持ち込みホテルに搬入していた大型の楽器ケースの中にゴーン氏が隠れて関西空港の出入国管理ゲートを突破。トルコのMNGホールディングが運航するチャータージェットを使ってイスタンブールへと向かった。乗客名簿にテイラー氏らの名前はあったが、ゴーン氏の名前はなかった

・12月31日午前6時30分過ぎ、イスタンブールを経由してレバノンのベイルート国際空港にチャーター機が到着。ゴーン氏は「私はレバノンにいる」と発表する

・2020年1月2日、日本政府がICPO(国際刑事警察機構)に対し、レバノン政府によるゴーン氏拘束を要請。ICPOは赤手配書(国際逮捕手配書)をレバノン政府に送付

・1月3日、トルコ裁判所はゴーン氏の逃亡を幇助した5人の逮捕を発表

・1月7日、東京地検特捜部はゴーン氏の裁判における虚偽証言容疑でゴーン氏の妻、キャロル・ナハス氏の逮捕状を取る

・1月8日、日本の捜査当局がICPOに対し、キャロル氏の国際手配を要請

・1月9日、レバノンの検察当局がゴーン氏を事情聴取。身柄は拘束せず、レバノン国外への当面の渡航禁止を決定する

太字は本稿でポイントになるところである。