〔PHOTO〕NHK大河ドラマ「麒麟がくる」公式サイトより引用
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『麒麟がくる』を100倍楽しむ!明智光秀めぐる不穏な「謎」の数々

父親、出生地、斎藤道三との関係…

有名だけど謎だらけ

2020年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』は、初回から終盤まで毎回のように登場する帰蝶(濃姫)を演じる予定の女優、沢尻エリカが放送開始2か月を切ったところで不祥事を起こして交替。大幅な撮り直しをしなければならなくなったことから、初回放送が2週遅れになるなど、思わぬかたちで波乱のスタートを切ることとなった。

主要人物の交替と言えば、1991年放送の『太平記』でも主人公である足利尊氏の最大のライバル新田義貞を演じた萩原健一が真珠腫性中耳炎を患って途中降板して根津甚八に交代する事態となったことがある。実は今回、メインの脚本を勤める池端俊策は『太平記』でも脚本を担当していた。「いだてん」の教訓からベテランを持ってきたにもかかわらず、こうした事態になったのもなにかの因縁なのだろうか。

 

ともあれ、今回の大河ドラマ『麒麟がくる』の舞台は戦国時代の終盤で、主人公は明智光秀。光秀と言えば、仕える相手を室町幕府の十五代将軍足利義昭から織田信長へと改め、異例のスピード出世を遂げながら、1582年6月21日(旧暦では6月2日)早朝、京都市中の本能寺を包囲襲撃して、大恩人であるはずの織田信長を自刃に追いやった(本能寺の変)人物である。

明智光秀像(本徳寺所蔵)〔PHOTO〕WikimediaCommons

さほど歴史に詳しくない日本人でも「敵は本能寺にあり」の名セリフとともに、名前くらいは聞き覚えがあろう。

だが、知名度の高さに反比例にして光秀の経歴や行動原理には未知の部分や諸説分かれる点が多すぎる。本能寺の変を起こした動機はもちろん、前半生についてはその大半が霧の中。時間を遡れば遡るほど、何が本当なのか判断が難しいのだ。