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# 宇宙 # 国際

米中貿易戦争のウラで、次は「宇宙戦争」で一触即発のヤバすぎる現実

熾烈なパワーゲームが始まった
時価総額1000億ドルを超えるとみられるテスラ創業者イーロン・マスクが率いるスペースXは、2020年早々、スターリンク衛星の打ち上げを成功させた。ジェフ・ベゾスや、中国のバイドゥやアリババなど大企業がこぞって参入し、いよいよ本格的に展開しはじめた宇宙ビジネスだが、じつはそのウラでは大国と大企業による熾烈な地政学的パワゲームが繰り広げられている――そんな宇宙をめぐる最前線について、『地政学の思考法』著者で国家戦略のスペシャリスト、ペドロ・バーニョスが語った。

天然資源をめぐる「強国の欲望」

トランプ大統領は、2017年の7月末から8月初旬にかけて次のような発言をしている。

「わが国が戦争をしている間に、中国はアフガニスタンのレアアースで金儲けをしている」

〔photo〕gettyimages

鉱物資源は経済戦争の新たな武器だ。

グローバリゼーションは可能な限りの利益を求め、情け容赦のない資本主義と経済自由主義に根ざしている。このルールから逃れられる国はない。

 

国家も企業も、収益性の高い〝売れる〟商品を生み出してくれる工業生産を支え、その強化に必要な3つの要素をそろえようとする。天然資源(鉱物、木材など)、エネルギー(主に炭化水素と電気)、テクノロジーの3つ――これらはどれも限りあるものであるゆえに、欲望や妬みを招き、結果的に争いごとに発展する。

中国やインドをはじめ、世界中で産業の発展が加速していることにともない、天然資源、とくに炭化水素と鉱物の消費量が増加している。