任侠山口組が突如として「絆會」に改称、その知られざるウラ事情

六代目山口組、高山体制のこれから
溝口 敦 プロフィール

特定抗争指定を免れたワケ

旧・任侠山口組は17年4月に尼崎で結成されたから、あと3ヵ月、4月まで旧名を続ければ、めでたく「石の上にも3年」と胸を張ることができた。なぜ今、「絆會」への改称なのか。

誰でも思い浮かべるのはこの1月7日、六代目山口組と神戸山口組が「特定抗争指定暴力団」に指定されたことだろう。なぜかこのとき旧・任侠山口組は指定から外れていた。

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その理由は六代目山口組や神戸山口組と違い、旧・任侠は抗争にそれほどなずんでいなかったからか。ただ一件、神戸山口組から護衛役の組員・楠本勇浩を射殺されるという事件を抱えたが、それへの報復攻撃もまだ神戸山口組に加えていない。

要するに旧・任侠は「殺った、殺られた」を繰り返していないから、兵庫県公安委員会と兵庫県警は特定抗争に指定するまでもなかろうと判断したのか。

指定されなかった理由は分からない。だが、いずれにしろ、旧・任侠は「指定されなくて幸い。今後とも指定されないように山口組の名を外そう」と考えたのか。あるいは警察筋から「山口組の名を外せば、今後とも特定抗争に指定しない」という約束でも取り付けたのか。たしかに県警本部にとって、三つ巴の戦いより一団体を外し一対一の戦いに仕立てた方が対処しやすいだろう。