2020年、この「不安定な株式相場」を見抜くヒント

天気も相場も「カオスの論理」で動く?
小出 フィッシャー 美奈 プロフィール

見えない未来―不確実性とリスクーに対して三次元に住む人間が取ってきた方法としては、三つの形がある。

一つはリスク分散、二つ目は力ずくで自分の望む方向に未来を変えてしまおうとする努力、そして三つ目は過去から学んで未来を推測すること。

 

一つ目のリスク分散は、将来の出来事が自分が望む方向に動かなかった場合を想定し、それが現実となっても耐えられる状態にしておくことだ。

もともと株式会社というものは、リスク分散の発想から出発している。

株式会社の原型は17世期大航海時代のオランダ 東インド会社に遡るが、当時の船はしょっちゅう沈んだり、海賊に遭遇した。

船が無事に戻れば巨大な利益を生むが、沈没すれば全てが無に消える「高リスク・高リターン」な投資プロジェクトだったわけだが、それを小口に分けて大勢で資金を出し合えばリスク分散できる、と考えたところから株式が生まれた。

0.000001秒先の「未来」

二つ目は、未来を予測できないのなら、自らの行動によってそれをなるべく望ましい方向にコントロールしてしまおうというアプローチだ。

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例えば、今では完全に違法な「風説の流布」。証券の歴史の中では、古今東西、デマや噂を意図的に流して自らに有利な方向に株価操作を企む輩が絶えなかった。

また、投資顧問業法の施行や株式市場のグローバル化で影をひそめたが、80年代までの日本では、特定銘柄を狙い撃ちして株を買い占め価格を吊り上げる「仕手筋」も多く暗躍した。

見えないはずの未来を金で買って可視化し利益を上げようという手法では、新しい手合いも出てきている。