台湾総統選「反中国派の圧勝」が、習近平と文在寅に与える大きな影響

「民主主義の力」は止められない
髙橋 洋一 プロフィール

もし中国の若者が「選挙」を知ったら

本コラムでは過去にも、戦争をしないためのいくつかの条件を示したことがある。例えば、2015年7月20日「集団的自衛権巡る愚論に終止符を打つ! 戦争を防ぐための「平和の五要件」を教えよう」(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/44269)だ。

筆者の国際関係論の師匠であるマイケル・ドイル(コロンビア大学教授)は、カントの民主的平和論(民主的国家ほど戦争をしない)を現代に復活させたが、コラムに書いたのは、それが過去の戦争データからみても支持されているという研究成果の紹介だ。

 

つまり、民主主義国家同士はめったに戦争をしないが、非民主主義国同士はしばしば戦争をし、民主主義国と非民主主義国の間ではときたま戦争が起こるのだ。

日本と中国は、民主主義国と非民主主義国だ。なので、戦争にならないようにするには、中国の民主化が鍵になる。

香港と台湾の選挙結果は、まさに民主主義の力である。ところが中国は自由選挙はなく、台湾の選挙結果すらまともに報道しない統制国家で、まさに非民主主義国だ。

中国の民主化には、選挙制度の導入がいい。日本のアイドルグループであるAKB48の中国進出の際、中国当局は「総選挙」のしくみに神経を尖らせていたという話もある。中国の若者が「人を選ぶ楽しみ」を知ったら、大変なことになるだろう。対中民主化政策として、AKB48の「総選挙」の活用を真剣に考えてもいいくらいだ。

いずれにしても、今回の台湾の選挙結果は、民主主義の力を示すには痛快だった。