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台湾総統選「反中国派の圧勝」が、習近平と文在寅に与える大きな影響

「民主主義の力」は止められない

香港の流れが台湾へ

台湾総統選が11日、投開票された。与党・民進党の蔡英文総統(63)は、800万票を超える総統選過去最多得票を記録し、4年任期で再選を果たした。

最大の争点は、対中姿勢だった。強硬派の蔡氏と融和路線の野党・国民党の韓国瑜・高雄市長(62)の一騎打ちだったが、蔡氏が圧勝した。同時に行われた立法院(国会、定数113)選でも民進党は過半数を確保した。

一時、蔡氏の再選は無理ともいわれた時期があった。しかし、香港における「一国二制度」が事実上崩壊していることが明らかになり、香港での民主化運動がさかんになるにつれて、蔡氏の支持率も高まり、今回の地滑り的勝利につながった。

 

昨2019年11月24日に行われた香港区議会議員選挙でも、中国に対抗する民主派が圧勝した。この選挙は、18ある区議会すべてで投票される地方選挙であるが、香港では唯一といってもいい「自由選挙」である。その結果、親中の建制派が惨敗し、反中の民主派が8割を超える議席を獲得した。

その流れが、そのまま台湾にも来た印象だった。

蔡氏は、日本語のツイッターで「国民の声に謙虚に向き合い、不動の心で困難を乗り越え、同様に台日の絆を深めていきたい」としている。

アメリカのポンペオ国務長官は「台湾は、頑強な民主主義システムの強さを再び示した」と、蔡氏の再選を歓迎した。

心穏やかでないのは、中国だ。香港と台湾で「2連敗」である。中国共産党機関紙・人民日報は12日、「歴史の大勢は1回の選挙で変わらない」と題する論評を配信した。

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