悔しさは、すべてのモチベーションです

もしも10年後、AI(人工知能)に“命の選別”をされてしまったら。果たして自分に、生き残る価値はあるのだろうか――?
よりよい社会とは何か。人間にしかできないことは何か。年齢や年収、家族構成や犯罪歴などから、人間の生きる価値を選別し、殺戮を始めたAI(人工知能)の暴走を通して、人間が生きる上での根源的な問いを投げかける映画、それが『AI崩壊』だ。

映画の中で、岩田さんが演じているのは、海外で人工知能研究の博士号を取得し、帰国後に史上最年少で警察庁警備局理事官に就任した桜庭誠。I Q200という天才の役だ。その万能感は、経営者の家庭に生まれ、中学受験に成功し、名門大学に通いながら、自らの意思でパフォーマーの道に進んだ岩田さんにも、どこか通じるところがある。

岩田さんが演じる警視庁の天才エリート桜庭 (C)2019映画「AI崩壊」製作委員会

「ただ、この映画を観て誤解してほしくないのは、命の選別をすることと、競争社会の中で、人に順番をつけることは、根本的に違うということです。少なくとも子どもの頃に、何かで賞をもらうとか、運動会のリレーで選手に選ばれたりすることは、子どもが成長するために必要なことだと思います。だって、もしこの世に自分しかいなかったら、『もっと頑張ろう!』とか、『あんな風になりたい』とか、成長するきっかけはないわけじゃないですか。僕は、民主主義社会に生きる限り、競争の中で、自分を成長させることが人生の一つの醍醐味だと思っているんです」

撮影/岸本絢