23区内に800ヵ所…「東京坂道選手権」その坂道に歴史あり

なぜそんな「名前」に?
現代ビジネス編集部 プロフィール

日本の歴史がこの地で動いた

江戸時代より国の中心として栄えてきた東京。建物は目まぐるしく変化してきたが、その区画を縁取る道はそれほど変わることはない。

ここでは、後世に語り継がれる出来事の舞台となった坂道を集めた。歩きながら、時の流れに思いをはせるのも面白いだろう。

紀尾井坂(きおいざか/千代田区)

 

四ツ谷駅から徒歩8分、千代田区紀尾井町に位置する。長さ160mの緩やかな坂だ。南側にホテルニューオータニ、北川に上智大学がある。江戸期、紀井家・尾張家・井伊家の邸宅が隣接したため、この坂名がつけられた。この坂は、明治維新の立役者、大久保利通が暗殺された「紀尾井坂の変」が起きた地。大久保終焉の地には哀悼碑も建立されている。

天神坂(てんじんざか/港区)

赤穂浪士の墓

白金高輪駅から徒歩7分、港区高輪1丁目に位置する。長さは90m、高低差は4m、平均斜度は2.5度の直線の短い坂だ。坂の南側に菅原道真の祠があったため名づけられた。坂上付近は、「忠臣蔵」で有名な赤穂浪士の大石内蔵助ら17人が討ち入り成功後、自害した地。近くの泉岳寺に四十七士が葬られている。

焼餅坂(やきもちざか/新宿区)

牛込柳町駅から徒歩3分、新宿区市谷山伏町と市谷甲良町の間に位置する。長さは240m、高低差は8m、平均斜度は1.9度。昔、この辺りに焼餅を売る店があったから、というシンプルな名づけだ。坂下には、のちの新選組の中核をなす剣士たちが通った道場「試衛館」の跡地がある。彼らが焼餅を食っていたのかは定かではない。