2020.01.27
# 遺伝 # 脳科学

スマホにSNS──あの「やめられない病」を生む「報酬系」の秘密

人は「報酬」から逃れることはできない
櫻井 武 プロフィール

結論から言ってしまうと、現在では、報酬系で働くもっとも重要な神経伝達物質は「ドーパミン」であるとされている。覚醒剤をはじめとする多くの依存物質は、このドーパミンの機能を高めるものだ。だからやめられなくなる。

Photo by Getty Images

ドーパミンは腹側被蓋野(VTA)という部分に存在するドーパミン作動性ニューロンによってつくられる。これらのニューロンは、前頭前野、前帯状回や、扁桃体、海馬、線条体、そして側坐核といった部分に軸索と呼ばれる突起を伸ばしている。

ドーパミンが前頭前野や前帯状皮質に放出されると「気持ちよい」という快感が生まれると考えられる。そしてドーパミンが側坐核という部分に放出されると、その放出に至った原因となった(と脳が認知した)行動が強化される。報酬系では、これがキーイベントとなる。

 

ひとたびドーパミンが側坐核に放出されると、原因と考えられる行動がもたらす快感に抗しきれなくなり、動物もヒトもそれをやめることができなくなる。つまり、その行動が病みつきになってしまうのだ。

「報酬」と感じる刺激とは何か?

脳は本来、どのような刺激を「報酬」と感じるのか?

関連記事