ネットと整形外科医、どちらが信用できる?

「腰痛先生」に聞きました
谷川 浩隆 プロフィール

ではどうやって判断すればいいのでしょうか。正確に判断するためのヒントのようなものがあるのでしょうか。どんな分野にしろネット情報の真偽を正確に判断するのは至難の業です。ネットにあげられていることはすべて正解ということは決してありません。むしろどんなでたらめを書いても必ずネットに載せることはできます。

 

すべてに当てはまるということではありませんが判断のポイントはあります。意外なようですが「なるほど!」と思ってしまう「目からウロコ」のような情報はえてして、でたらめなことがあります。そして、なんとなく手あかがついているようだが「底堅い」感じがするものが真実だったりします。

ちょっとネットの真贋判定の話に深入りしすぎたようです。話を「慢性の痛み」にもどしてみましょう。

「痛みセンター」で痛みが治るか?


最近は大学病院などに、整形外科や麻酔科、心療内科など多くの診療科が学際的に集まって、専門的に「痛み」を診るセンターが設置され始めています

しかし、そういうセンターを受診すれば、長年患っていた痛みがたちどころに治るのかというと、決してそうではありません。むしろ、そのような慢性の痛みを診る外来に長年通院している患者さんがたくさんいるのが実情です。けれどそれは決して無駄なことではありません。

 

そのような外来で、治りにくい痛みでも、少しでもいい方向にもっていく、今よりは少しでも快適になる方策を考える、痛みが変わらなくても心に余裕が生まれるように考え方、感じ方を修正していく、といったことが重要です。


それには患者さん自身が「根本的に治したい」という発想から「今の状況の中でよりよい生活を送る」という方向に考え方を変えていかねばなりません。医学は万能ではありません。ないものをねだるより、事実を受容しできる範囲でなんとかすることが大切です。