45歳以上の正社員化は困難…この国の「氷河期世代支援」を問う

これで効果があるのだろうか
小林 美希 プロフィール

新規の施策は少ない…

2020年1月20日に召集される通常国会では、2019年度の補正予算、2020年度予算が議論される。

国は2020年度だけでも関連予算が約1300億円になるとしており、「行動計画2019」の実行に必要な予算として2019年度補正予算を含め、3年間で650億円を上回る財源が確保されるとしている。

「行動計画2019」の個別支援に関する施策に要する予算措置の概要を見ると、2019年度の補正予算案と20年度の予算案の額が示されている。

そこには、各施策が新規なのか、今までのものが継続されたのか拡充されたのかなども明記されているが、2019年度の補正予算と2020年度予算のなかで、新規で氷河期世代に絞り込んだ施策は意外と少ない。

 

新規事業で氷河期世代を対象としている就労支援は、「短期資格等習得コース(仮称)」の34億5500万円、「民間事業者のノウハウを活かした不安定就労者の就職支援」の13億500万円など合計すると、約108億円だった(ひきこもり支援は除く)。

予算案には、金額の横に「内数(うちすう)」が示されるものが多い。これは、全世代を支援する予算としてはいくらで、その内、就職氷河期世代の要件に合った人がいれば、その数だけ予算を消化するという意味となる。

たとえば、「教育訓練・職場実習の職業訓練受講給付金」の全体予算は20年度で61億円だが、そのうち就職氷河期世代が短期資格等習得コースを受けて給付金を受ける要件を満たした実績に応じるため現段階で数字の明記はされていない。こうした「内数」が含まれた関連予算が約1300億円というわけなのだ。

ある官僚は「予算をつけてやっています、ということを見せたい時に関連予算をまるめて出して、内数をつけることがある」と明かす。つまり、ある種の誤魔化しなのだ。

「内数」となっている施策を除いた予算案額は、2019年度補正予算で66億円、2020年度予算案で199億円となる。