大ブーム!「アジア新興国」への「不動産投資」で注意すべきこと

日本では考えられないリスクもある
長谷川 高 プロフィール

お金を持ち逃げされることも

次に登記制度の問題です。日本の不動産登記制度は、世界一の安全性を誇っています。一方、新興国の中には、勝手に登記を書き換えられてしまうような事件もあるといいます。

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日本と同じように、一度、自分の名前で登記すれば、未来永劫にわたり所有権を守ることができるのか? その国の登記制度と、それがどの程度堅固かどうかを、事前にくわしく調べておくべきです。

また、法律上、外国人名義で保有(登記)できない地域もあります。その場合、友人・知人の名義で登記をしたというケースが見受けられます。

しかしこんな名義借りは、通常なら絶対に行なわないはずです。最悪の場合、自分の知らない間に他人に売却され、お金を持ち逃げされたケースも少なくないようです。

 

そして海外送金のリスクもあります。不動産が値上がりし、売却益を手にしたとして、その少なくない額を複雑な手続きや規制をされることなく、自由に日本へ送金できるのか? このことも、事前に確認しておきましょう。

流動性も大きな問題です。基本的に不動産は他の金融資産に比べ、圧倒的に流動性が低いということはご存じのとおりです。不動産を売却し、すぐに現金化したくても、日本でも最低3か月から6か月はかかるのが一般的です。

これが新興国の不動産になると、なおさら流動性は低いと考えるべきです。なぜなら、不動産流通マーケットが日本のように整備されていないからです。売ろうと思ってもすぐには売れない事態が起こりうることを覚悟しておきましょう。