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高収入世帯の苦悩も…親の人生を大きく左右する「保育園問題」

入所可能性を高めるためには

保育所入所決定通知

1月末から2月頭にかけて、多くの自治体で4月からの認可保育所の入所決定通知が送付される。

少子化が進展して、保育所が定員割れし、もはや待機児童が存在しない地域もある一方で、これまで専業主婦比率が高かった都市部で保育所への入所申請者が増加し、待機児童が解消できない自治体もある。

毎年のように繰り返される悲喜こもごもであるが、1人ひとりの保護者にとって入所できるかできないかは、その後の職業人生も左右しかねない大きな出来事である。

実際に、保育所に子どもが入所できず退職せざるを得ない人や再就職が決まっているのに泣く泣くそのチャンスを断念する人もいるからだ。

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そこで、筆者が立教大学の安藤道人准教授らと実施した保育園の申請者への調査(「保育園・家事育児分担・ワークライフバランスをめぐる母親の苦悩: 保育所入所申請世帯調査の自由記述から」)やグループインタビューなどをもとに、まずは申請者がどのようにして入所確率を上げようとしているのか紹介してみたい。

この調査はある自治体において2017年4月の入所を目指して申請した2203全世帯に、その半年後の2017年10月に実施した調査である。

回答は1324世帯からあった。この自治体では全申請者のうち入所できた人は約7割、できなかった人が約3割であり、調査の回答者もほぼ同じ割合となっている。

また入所申し込みをして入れなかった子どものうち、一定の条件を満たした子どもだけが待機児童としてカウントされるため、調査対象自治体においても公表されている待機児童はずっと少ない割合の人数となっている。