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野球の投球、危険なのは「低めか高めか」…最新の“正解”はこれだ

これまでの常識が通用しなくなっている

「低めにボールを集めろ!」

「Keep down!(低めにボールを集めろ!)」

メジャーリーグの日本人パイオニアとも言える野茂英雄さんが海を渡ったのは、今からちょうど4半世紀前の1995年のことです。その頃、メジャーリーグのピッチングコーチは、判で押したように、こう指示していました。

野茂英雄(Photo by gettyimages)

野茂さんが入団したロサンゼルス・ドジャースのデーブ・ウォレスコーチも、「Keep down!」の信奉者でした。フォームや配球については何も口出ししないウォレスコーチでしたが、先の言葉だけは口が酸っぱくなるほど繰り返していました。古い取材ノートに、ウォレスコーチのコメントがありました。

 

ノモのピッチングで心配なのはボールが高めに浮くことだけだ。同じミスをするにしても、低めへの投げ損じなら、何も問題はない。たとえフォークボールがワンバウンドになったところで、何も心配することはない。しかし、浮いたボールはフォアボールを連発する以上に危険なことだ。1球で好投が台無しになってしまう。とにかく低め、低めにボールを集めてくれ。彼に要求しているのはそれだけだよ

高めは危険――。それは日本も同様でした。プロ野球の解説者は、ピッチャーのボールが高めに浮き始めると、「ベルトより上は危ないですね」と口を揃えたものです。