# 科学

名古屋駅で「ウニ」大量発見…!?〜化石が潜む「意外すぎる場所」

都心の駅、ビル、地下街に…
西本 昌司 プロフィール

アンモナイトの化石は意外と見つけづらい

それでは、おなじみのアンモナイトの化石ではどうか。特徴的な渦巻き模様ならすぐ見つけられそうだが、実際は、渦巻き模様がうまい具合に見えるように切断するなんて、狙ってできるはずもなく、その確率がかなり低いということは容易に想像できるだろう。

切り口にアンモナイトが現れたとしても、端っこの部分だけであったり、斜めの切り口であったり、こわれていたりして、渦巻き模様に見えないことがほとんどなのである。そんな断面をアンモナイトだと認識するには、立体物のいろいろな断面を想像できるような空間認知力が必要となる。

東京・丸ビル地下にあるアンモナイトの縦断面。渦巻き模様が見えない(筆者撮影)

では、化石を効率的に見つける方法はないだろうか。

街の中で使われている石材は種類が限られているので、化石が入っている石材を知っておくと良い。化石が入っている石材は、一般に「大理石」と呼ばれる石材の範疇に入れられているが、学問的には「石灰岩」である。

石灰岩というのは、もともと生物の骨格や殻が積み重なってできた岩石であり、いわば化石の塊と言っても良いくらいだ。だから、石灰岩の石材があれば「化石がありそうだな」となる。化石のありかを見当つけられるようになれば、石材を見ることも楽しくなるだろう。

 

ちなみに、名古屋駅新幹線待合室の床に使われている石材は、イタリア産の「キャンポ・ポルフィリコ」あるいはそれに近い石種で、約5000万年前(新生代古第三紀)の石灰岩を切り出してきたものと推定している。

同じ石材を、札幌市地下鉄、京都駅地下街、松山三越、福岡中洲ゲイツなどで見かけていたが、東京ではまだ遭遇したことがない。それは、この石材の多くが失われたためだと思っている。