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2020年、「不況下の人手不足」ショック到来…日本企業の行方は

「中東動乱」が企業を苦しめる

報復合戦のとばっちり

2020年は、新年早々の米軍によるイラン・ソレイマニ司令官の殺害で始まり、中東情勢が一気に緊迫の度合いを増している。

イラン軍は、米軍が駐留するイラク国内の基地を弾道ミサイルで攻撃、報復に打って出た。これに米国がさらなる報復攻撃を加えるのは時間の問題だろう。

中東での軍事衝突が本格化し、長期にわたって続くことになった場合、世界経済に深刻な打撃を与えることになる。

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IMF(国際通貨基金)は世界経済の成長予測について、2019年は3.0%とリーマンショック後の2009年以降で最も低くなるとしたが、2020年はこれを底に持ち直すとしてきた。中東情勢の緊迫化で年明けから原油価格が大幅に上昇、世界の株価も大きく下落しており、経済の先行きに暗雲が垂れ込めている。

そんな中で深刻な影響を受けそうなのが日本経済だ。もともと消費が力強さに欠けていたところに2019年10月からの消費増税が加わり、一気に消費が悪化している。

日本自動車販売協会連合会がまとめた新車販売の統計によると、10月は前年同月比24.9%減と大幅に落ち込んだ後、11月は12.7%減、12月は11.0%減と2桁のマイナスが続いた。

台風の被害が相次いだことなどを理由とする向きもあるが、12月になっても回復していないところを見ると、消費増税の影響が予想以上に大きかったことを示している。

 

期待の柱は輸出だが、米中貿易戦争の余波で、日中間や日韓間の貿易量が激減しており、輸出産業を中心に業績にジワジワと影響が出始めている。これまで好調だった企業業績に陰りが出れば、もうひとつ期待されていた設備投資も頭打ちになりかねない。

そこに今回の中東での軍事衝突である。

原油価格が上昇すれば、2011年の東京電力福島第1原子力発電所事故以降、原油やLNG(液化天然ガス)など輸入エネルギーに頼っている日本にとって大打撃になる。

原油価格の上昇はガソリンや軽油の価格を押し上げ、トラック輸送など物流コストの大幅な増加に結びつく。また、石油製品など原料価格の上昇が製造業の業績を悪化させかねない。