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# 英語

その学習法は正しいか? 「うまくいっている」という幻想に要注意

効果的な外国語学習法を考える

前回の記事「【研究結果】本当に何かを習得したいなら、学習ではなく〇〇が効果的」に引き続き、最新の研究成果に基づいた効果的な外国語学習法をご紹介します。

【本記事のポイント】
・「ブロック練習」とは、同一カテゴリーに属する課題を連続して練習すること、「ミックス練習」とは、様々なカテゴリーに属する課題を順不同に練習することを指す。
・ミックス練習はブロック練習と比較して、様々な知識や技能の習得を促進することが数多くの研究により示されている。
・しかし、多くの学習者はブロック練習の方がミックス練習よりも効果的であると誤解している。それは、ブロック練習の方が「学習がうまくいっている」という手応えを感じやすいからであると考えられる。
・ミックス練習を外国語学習に応用することで、外国語学習も促進される可能性がある。
 

ブロック練習とミックス練習

今回は、「ブロック練習」と「ミックス練習」をキーワードに、効果的な外国語学習法について考えます。

「ブロック練習」とは、同一カテゴリーに属する課題を連続して練習すること、「ミックス練習」とは、様々なカテゴリーに属する課題を順不同に練習することを指します。

具体的にイメージしやすいように、米国サウス・フロリダ大学のケリー・テイラー氏とダグ・ローラー氏が行った研究をご紹介します(*1)。彼らの研究では、アメリカの小学生が数学に関する4種類の問題(多面体の辺・面・角・角度の数を求める問題)を解きました。

参加者は、(a) ブロック練習条件または (b) ミックス練習条件のいずれかに割り当てられました。(a) ブロック練習条件では、「辺の問題を8問→面の問題を8問→角の問題を8問→角度の問題を8問」というように、同じ種類の問題をまとめて解きました。(b) ミックス練習条件では、4種類の練習問題を順不同に解きました。

練習の1日後に事後テストを行い、学習効果を測定しました。実験結果を以下のグラフに示します。

(注)Taylor and Rohrer(2010)を元に作成

上のグラフからわかる通り、練習問題の正答率に関しては、ブロック練習の正答率(99%)はミックス練習の正答率(68%)を大きく上回っていました。一方で、1日後の事後テストでは、この結果は逆転しており、ミックス練習(77%)はブロック練習(38%)よりも2倍以上高い正答率に結び付きました。

(*1)Taylor, K. M., & Rohrer, D. (2010). The effects of interleaved practice. Applied Cognitive Psychology, 24, 837–848.