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# 米国

イラン有事もまた…? トランプが「中東」に武器を売って儲けていた

戦争と軍事ビジネスと偽善の地政学

トランプ大統領の米国によるイラン・ソレイマニ司令官殺害で、緊迫した幕開けとなった2020年。新年早々から世界情勢に不透明感が漂っているが、こういう時こそ、地政学の視点を持つことが大切になる。

そもそも地政学とは地理的条件に影響された政治や国家戦略を指すが、国際政治の本質は昔から「偽善」にほかならない――スペイン軍の予備役大佐にして元欧州合同軍の防諜・治安部隊長官を務めた国家戦略・テロリズム対策の専門家で、『地政学の思考法』著者であるペドロ・バーニョス氏はそう指摘する。そんなバーニョス氏が、イランをアメリカの「地政学的戦略」の本質を読み解く!

建国240年で「戦争してない」のはたったの21年…

「すべてのアメリカ大統領の頭のなかにあるのは、全世界支配だ」

こう述べたのはブラジルの歴史学者モニス・バンデイラだ。

 

世界支配という野望の根底には、2つの確信があるとモニスは語る。

「アメリカ人は選ばれた民だ」

「アメリカは民主主義や基本的な自由と人権を全地球に広める道徳的義務を負った高等な国である」

これは西部開拓時代に浸透した〝マニフェスト・ディスティニー(明白な天命)〟という考え方に基づいている。問題は、その使命感があまりにも確信に満ちて揺るぎないことだ。

たとえ受け手の意思に反しても、必要とあらば武力に訴えてでも、自分たちの考え方を広めなければならないと信じ込んでいるのだから、時に国際政治の火種となる。

その証拠に1776年に誕生して以来、アメリカがいかなる戦争にも関わっていなかった期間はわずか21年しかない。