Photo by iStock

山口組・高山若頭が引用する「山本五十六の言葉」に込められた意味

「山口組の100年」と重なる

天皇と将軍

1月7日、関西・中部6府県の公安委員会は、山口組と神戸山口組を「特定抗争指定暴力団」に指定した。昨年から相次ぐ抗争を受けて、一般市民を保護するために、区域内で組員らが事務所に出入りしたり集合したりするだけで、直ちに逮捕できるようになる。

昨年10月に高山清司・山口組若頭が府中刑務所を出所してから、山口組「ナンバー2」としてさっそく抗争指揮や組織改革に剛腕をふるい始めた高山氏の動向を、関係者は注視している。

一方、「ナンバー1」たる司忍組長の名前はあまり聞こえてこない。なぜなのか、その理由を問う声も少なくない。それに対し、警察幹部はこう述べる。

 

「司の存在感が薄いというか、報道などで取り上げられないのは、実務のすべてを高山に任せているためだ。ふたりの関係をたとえるなら、司が天皇で、高山が征夷大将軍。あるいは、朝廷と幕府と言うべきか。高山が『天下統一』を口にして現在の抗争を収めようとしていることからすれば、後者の方が実際に近い。

高山自身、歴史上の人物──室町幕府を再興する形で天下を取った織田信長や、それを引き継いだ豊臣秀吉、江戸幕府を開いた徳川家康などの手法に学ぼうとしている。要するに、山口組内部の論理からいうと、高山のはるか上に君臨するのが司というわけだ」

この警察幹部によれば、再統一への動きに拍車をかけるべく、高山氏は天皇の命に従ったとされる大日本帝国軍人の言葉を引用することもあるという。

そのひとつが、連合艦隊司令長官を務めた山本五十六海軍大将の「百年兵を養うは──」という言葉だ。