「ジャンプ」VS「コロコロ」裏面史…マンガビジネス20年戦争の真実

「メディアミックス」はどう確立したか

「ジャンプ」と「コロコロ」の複雑な関係

学校読書調査で毎年行われる「(調査直近の)5月の1ヵ月間に読んだ雑誌」ランキングの小学校4年~6年男子部門では、1990年代後半以降、ずっと「コロコロコミック」がトップである。

しかし、90年代半ばまでは違っていた。1970年代には「週刊少年マガジン」、「週刊少年チャンピオン」、小学館の学年誌と「ジャンプ」がトップ争いを繰り広げていたが、1980年以降はしばらく「ジャンプ」がトップとなり、1996年調査で初めて小4のトップを「コロコロ」に奪取され、以降、徐々に「コロコロ」が優勢となり、現在に至っている。

今ではすっかり「ジャンプ」は中学生以上が読む雑誌になり、小学生向けの「コロコロ」と棲み分けるようになった。だが80年代から90年代にかけて 、二誌はライバルとして激しく争い、ビジネスモデルも相互に影響を与えながら洗練させてきた。

年齢に合わせて棲み分けるようになった現在では、両誌の表紙の雰囲気や掲載されているマンガの内容はほとんど似ていないが、「サンデー」と「ジャンプ」よりも「コロコロ」と「ジャンプ」のほうが、やっていることはずっと似ている。

「コロコロ」と「ジャンプ」の、知られざる交差の歴史を辿ってみよう。

 

「ジャンプ」は1968年創刊、「コロコロコミック」は1977年創刊である。

「コロコロ」が最初に大きく注目されたのは、1979年に『ドラえもん』が二度目のTVアニメ化を果たし、一躍大ブームを巻き起こしたときだろう。

同時期に「ジャンプ」は平均250万部、年末最終発売号は306万部だった。その後、1984年には雑誌史上未踏の300万部を超え、どころか年末最終号は403万部に達する。

『キン肉マン』が小学生、『キャプテン翼』が中学生、『北斗の拳』が高校・大学生に人気となる一方、児童誌の「コロコロ」や1981年に創刊された講談社「コミックボンボン」は「ジャンプ」(特に『キン肉マン』)の異常人気のあおりを食って大幅に部数を減らした(『出版指標年報1985年版』185ページ、222-223ページ)。

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