抗がん剤の副作用を軽減させる医療も日々進歩

さまざまな噂やデマから“抗がん剤”と聞くと、怖いもの、体に悪いもの、やらないほうがいいものと、思う人も多いだろう。しかし、世界的に証明されたがんの「標準治療」で、抗がん剤は治療の大きな柱として認められている。確かに、脱毛や吐き気など、壮絶な副作用のイメージが強い。ほかにも倦怠感、しびれなど、薬の種類や体質によっても出かたが異なる。最近は副作用を軽減させる医療も発展している

「また抗がん剤治療というと、日本では、まだ入院して投与している病院が多い。世界的に言うと、抗がん剤を入院で行うのがまれな状況になっています。ほぼすべての抗がん剤が、初回から通院治療が可能になっています」(勝俣医師)

患者さんのQOLを保ちながら、通院しながら、うまく抗がん剤を行うのも腫瘍内科医の腕のみせどころなのだ。

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全身療法には以前からある抗がん剤(化学療法剤)に加え、分子標的薬、ホルモン療法、免疫チェックポイント阻害薬など、新しいタイプの薬は現在150種以上まで増えている。新薬の登場は患者にとって大きな希望だが、それを安全でかつ効果的に扱うためには、医療者も常に新しい情報をアップデートして学ばなければならない。その量は膨大だ。

「欧米のように、より良い患者さんのケアのためには、すべての抗がん剤は、腫瘍内科医によって投与されるべきなのでしょうが、日本では腫瘍内科医の数が圧倒的に足りておらず、そのような状況にはありません。むしろ、自分の病院に、腫瘍内科医がいない、腫瘍内科医に会ったこともない、聞いたこともない患者さんがまだまだ多いという現状ではないでしょうか。

いかに、腫瘍内科医を増やしていくか、これが日本の医療の大きな課題だと思います。今回のドラマでイメージが少しでもよくなってなり手が増えてくれるといいのですが(笑)」(勝俣医師)