米国・イラン激突危機…こんな時に自衛隊を「中東派遣」して大丈夫か

日本とイランが「交戦」の可能性もある
半田 滋 プロフィール

振り返れば、トランプ氏が大統領に就任した半年後の2017年7月、筆者が米国の首都ワシントンで会った元政府高官や安全保障の専門家らは「仮にトランプ氏が戦争に走ろうとすれば、マティス国防長官やティラーソン国務長官がはがい締めにしてでも阻止する」と異口同音に話していた。

そのマティス氏やティラーソン氏は長官の職を去り、現在、トランプ大統領の周囲は茶坊主ばかりといわれている。国防長官当時、マティス氏はトランプ氏について「小学5、6年生程度の理解力しかない」(ボブ・ウッドワード著『Fear 恐怖の男 トランプ政権の真実』より)と、その職務遂行能力に深刻な疑念を呈していたが、対イランに関して氏の懸念は現実のものとなりつつある。

 

「日米は一体」とみなされる

イラン政府高官は米国への報復について、「米軍施設への限定的攻撃」を強調しているが、望む望まないにかかわらず、互いの攻撃が次第にエスカレートして本格的な戦争に突入する事態があり得ることは、歴史が証明している。

第一次世界大戦はサラエボにおけるオーストリア皇太子夫妻の殺害事件という「事件」が引き金となり、欧州全土に戦火が拡大した。

イランによる「報復の行方」と、これを受けての米国による「再報復」という「報復の連鎖」を、世界は固唾を飲んで見守っている。

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このように情勢が激変する中で、自衛隊は中東へ向かう。米国主導の「有志連合」に加わらないとはいえ、米軍主導の「多国籍軍」に連絡幹部を派遣し、情報提供もするのだから、反米勢力からは「日本は米国と一体」と見られても仕方ない。