松屋vs吉野家、いま牛丼業界で「テイクアウト戦争」が激化してるワケ

外食産業で大切な3つのポイント
平野 和之 プロフィール

今後もこのデフレトレンドは変わらないだろう。財務省による、財務省のための、財務省による政治が、日本の基本だからだ。安倍晋三政権は「経産省寄り」と言われるが、麻生太郎財務大臣の存在を考えれば、今後も消費増税ありきの議論が出続けると予想できる。

また、IMF専務理事が12月にいきなり消費税を2030年に20%にすることを提案したことに象徴的なように、世界からも日本の消費増税は永遠にテーマとして上がり続けている。国の破たんリスクなどの警鐘が鳴らされ続けるほど、国民の財布のひもは締まり続けていく。

ファストフードは、「早い安いうまい」中でも「安い」が競争優位性であり、それゆえ、デフレ時にこそ真価を発揮してきた。まさに今回の消費増税にも、牛丼チェーン業界はその変化に適応しているのだろう。

繰り返しになるが、牛丼チェーンなどの外食業界はデフレ状況に対する価格競争力は高い。少し脇道にそれるが、過去、価格競争において特に大きかった要因は、TPP、FTAなどによる輸入品の関税率の引き下げである。自由貿易協定で段階的に輸入関税が引き下がっていく。牛丼チェーンは値下げしてなお利益を上げられる構造となっており、価格競争によるキャンペーンをうちやすかった。

 

3つのポイント

こうしたデフレ経済において、外食産業が生き残るためには以下の3つのポイントが基本であり、それに絡んで、現状は「テイクアウト」が重要となる時代であるだろう。

キーポイントは以下の3点。これらは、今後も永続的な課題となる。

一つめは、GDPの「個人消費」のうち過半数を占めるシニア、高齢者、こうした層をどう取り込んでいくのか、ということ。

二つめは、「共働き世帯」をどう取り込むか。いま個人消費を底支えし、外食産業に大きな影響を与えているのは、共働き世帯の中食、総菜需要、テイクアウト需要である。

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