日本人の死因に「肺炎」が増えている…がんや心臓病より恐ろしい実態

著名人も肺炎で亡くなっている
週刊現代 プロフィール

中村勘三郎さんのケース

'12年に57歳で亡くなった歌舞伎役者の中村勘三郎さんは、まさにがん治療の最中に肺炎を患ったことが直接の死因となったケースだ。

'12年6月に初期の食道がんに罹患していることが発覚した勘三郎さんは、その翌月にがん専門病院に入院し摘出手術を受けた。

手術は無事成功し、ファンからも早期復帰を期待する声があがったが、がん治療の影響で免疫力が低下したことで、ウイルスに感染し、重い肺炎を患ってしまう。

その後、肺炎の治療のために別の病院に転院したが、病状は回復せず、そのまま同年12月に帰らぬ人となってしまった。最後は体内に酸素を取り込めなくなるほど肺炎が悪化していた、と言われる。つらいお別れだった。

勘三郎さんの事例は決して珍しいものではない。がんになることそのものよりも、がんの治療中に肺炎になるほうが恐ろしい結果を招くことがあるのだ。

また、心臓の病気を持っている人は、がんとは別の理由から肺炎になりやすい。新宿・鈴木医院副院長の木原幹洋氏が解説する。

「心臓病に罹患している患者さんは、心臓に水が溜まりやすくなります。すると、血液を全身に送り出す力が弱くなり、その結果、肺に血液が溜まる肺水腫になりやすくなります。

そして、肺に溜まった水分や血液などに含まれた細菌に感染することで、肺炎になってしまうのです。心臓を患っている人は特に、肺炎には気をつけなければならないのです」

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治療で弱った体にひっそりと忍び寄り、がんや心臓病よりも先にあなたの命を奪うかもしれない。それが、肺炎の恐ろしさなのだ。