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箱根駅伝を埋め尽くした“ピンクのナイキ”、「圧倒的強さ」の秘密

マラソン界の常識が覆された

記録ラッシュの背景に「厚底シューズ」

正月の箱根駅伝は記録ラッシュに沸いた。各区間で過去にない好タイムが次々と刻まれていく。5人全員がナイキの厚底シューズで臨んだ青学大が往路を完勝。復路もトップを快走して、大会記録を7分近くも短縮する10時間45分23秒で2年ぶり5回目の総合優勝を果たした

今大会は10区間中7区間(2、3、4、5、6、7、10区)で区間記録が誕生。1区は区間記録と7秒差、9区も区間記録と12秒差だった。学生時代に箱根駅伝を走り、スポーツライターとして20年近く、陸上競技を取材してきた筆者は今回の記録に驚いている。これまでの“常識”が大きく覆されたからだ。

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正直に書こう。2区相澤晃(東洋大4年)は45秒ほど、4区吉田祐也(4年)は1分半ほど、7区阿部弘輝(明大4)は故障上がりだったことを考えると1分半ほど、筆者のイメージより区間タイムが良かった。

好タイムの要因は天候に恵まれたこともあるし、選手の実力が上がったこともある。しかし、箱根駅伝を取り巻く環境で劇的に変わったのが「シューズ」だ

10区で区間賞を獲得した嶋津雄大(2年)はミズノのシューズを着用していたが、他の区間賞は全員がナイキ。そして青学大の足元に輝いていたのもド派手なナイキの厚底シューズだった。

 

今大会は210中178人(84.7%)がナイキを履いて出走した。箱根駅伝ランナーにおけるナイキのシェア率は前々回が27.6%で前回が41.3%。今回はさらに倍増したことになる。

ナイキが大幅に増えた要因のひとつは青学大と明大にある。両校はアディダスとユニフォーム契約をしているチーム。シューズは個々で選べるが、前回大会まではアディダスを履く選手が大半だった。青学大でいえば、前回大会でナイキを履いていたのは吉田圭太ひとり。他の9人はアディダスだったが、今回は10人全員がナイキを選んだ。