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2019年のIPOマーケットを総括したら見えてきた「重大な変化」

2020年は期待できる
田中 博文 プロフィール

予想PERの平均は2018年の24.3倍から22.7倍へ

次に公開価格(※初値ではない)による予想PERですが、PERが一番高かったのは、ITを活用したリノベーション・中古住宅流通プラットフォーム「cowcamo」を運営する「cowcamo(カウカモ)事業」および「働く場」をサブスクリプション型のサービスとして提供する「シェアードワークプレイス事業」のツクルバが20,500倍と突出。

次に高いのがビジネスチャットツール「Chatwork」の開発・提供、セキュリティソフトウェア「ESET」の代理販売Chatworkが1019倍でした。

2018年はラクスルが4838倍、一時のGunosyの5241倍、フリークアウトの6451倍でしたが,今回のChatworkはその水準を大きく超えることになります。

また、赤字7社を除いた会社でPERが一番小さかったのは、不動産分譲事業、不動産賃貸事業、不動産関連事業の日本グランデで3.8倍でした。

 

全体の予想PER平均は2015年が22.4倍、2016年が19.8倍、2017年が16.4倍と、ずっとバリュエーションが下がって来ていた中で、2017年に18.7倍と回復し、2018年は24.3倍と近年では一番高い水準となりましたが、2019年は22.7倍と若干下がりました。

公開価格で計算した株式時価総額の分布ですが、従来は2014年が100億円未満で全体の60%、2015年は72%、2016年は75%と2017年64%、2018年68%と小型化していたのが、2019年は61%となりました。

一番小さいのは、日本グランデで8億6300万円でした。本件は札幌アンビシャス銘柄であり、マザーズの上場基準である株式時価総額10億円を超えられないための上場市場選定と思われます。

また、時価総額で一番大きかったのは、日本国土開発が1346億円でした。