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2019年のIPOマーケットを総括したら見えてきた「重大な変化」

2020年は期待できる
田中 博文 プロフィール

赤字の質が変わった

経常利益も減少傾向でした。2019年で最も特徴的だったのは赤字企業が従来の2社程度だったものが、7社に増加したことです。

従来であれば赤字上場はバイオ銘柄が中心でしたが、7社のうち、6社がSaaS、クラウド系のプラットフォーム企業でした。

従来のメインレンジだった3億円~5億円が23社から17社に減少し、5億円~10億円が12社から16社に増加する一方で、10億円~50億円は横ばい、50億円以上は1社にとどまりました。

一番利益が小さかったのは、スモールビジネス向けクラウドERPサービスの提供フリーの経常赤字31億2700万円。一方で経常利益が一番大きかったのはやはり日本国土開発の116億円でした。なお、2018年はメルカリの利益が非開示となっていましたが、2019年は全社開示されています。

 

2019年は2018年に続き、売上・利益共に減少傾向となっていますが、赤字の質が少し変わってきており、あえて将来の成長のために大型投資を行っている赤字の中での上場もあり、上場後の成長判断が難しくなっていく傾向が出てきたと考えられます。

従来からのIPOの発行体の申請期売上高 50億円程度は変わりませんが、経常利益は1億円以上5億円未満というイメージから赤字企業も含む水準に変わる可能性があります。