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2019年のIPOマーケットを総括したら見えてきた「重大な変化」

2020年は期待できる

IPO社数は86社。マザーズ上場が着実に増加

今回は2019年のIPOマーケットの総括をしてみたいと思います。

12月26日で2019年のIPO案件が全て終了しましたが、まずハイライトをまとめると以下のようになります。

1. IPO社数は2018年より4社少ない86社。
2. 2019年の大型IPOはSansanの、時価総額1340億円が最大。
3. SaaS系の赤字の発行体でも大きな時価総額がつき、東証審査は、審査の方向性を「安定」から「成長」へ。

続けて、過去10年のIPO社数とその年の大納会の日経平均終値をグラフにしました。

2008年のリーマンショックを機に日経平均が大きく下がると共に 2009年にはIPO社数は19社まで落ち込みました。それ以降、日経平均は東日本大震災の影響を受けるも、2015年まではIPO社数は6年連続増加し、2016年に7年ぶりの減少となりましたが、2017年、2018年は90社、2019年4社減少し86社となりました。

日経平均は2019年後半の米中貿易摩擦の激化懸念が後退したことにより12月27日終値は23,837円となり、この10年で一番高い終値となっています。

 

このグラフを見る通り、IPOはやはりマーケット環境に大きく影響を受けると言ってよく、2020年も株式市場全体には留意が必要です。

2019年の市場別の上場社数は、マザーズが2018年の63社から2019年が64社と1社増加し、従来からの傾向と同様に全体の4分の3近くとなりました。一方でジャスダックスタンダードが2018年の14社から6社に大幅に減少し、東証一部も7社から1社に激減、一方で東証二部が5社から11社と倍増しました。

これは現在上場市場の整理統合が検討されている中、ジャスダックスタンダードの役割が不明確になりつつことが要因と思われます。また、2019年は地方市場へのIPOは札幌アンビシャス、名古屋セントレックス、福岡証券取引所、福証Qボードに1社ずつの計4社でした。