「手作り」の本当の意味は

社会から手作りを期待されるのがなぜ母親だけなのか? という疑問と同時に、私の「せめて手作り弁当を願う」の投稿に対してイライラしたという人もいた。私は「母親の手作り」とは書いていないが、手作りイコール「母親が作ったもの」と捉えられたようだ。

そもそも私の中で、手作りは母親だけではない。うちの子どもたちは高校時代、夫の作った卵焼きと夕ご飯の残り物とブロッコリーにミニトマトという一種パターン化された弁当を毎日持って行った。

海外ではたいてい「お弁当」だとリンゴにプチトマト、ブロッコリーとパン、といったシンプルなもの Photo by iStock

多くの親たちは夕飯の残りを詰めているのではないか。そして、お父さんが弁当作りをしている人もことのほか多い。カフェのあの子も、いつもは親が詰めてくれた弁当を持参しているかもしれない。たまたま忙しかったのかもしれない。

親御さんの子どもを大切に思う気持ちは、みなさん同じだと思う。
「でもね、私たちが考える以上に、食は子どもにとって重要なんだよね」
小児心理外来を担当する旧知の小児科医の先生は、そう話す。実は、映画『葛城事件』を観て、そのことを再確認したという。